カブトムシは昆虫界の王様。昔も今も子どもたちの人気者!また、子供だけでなく大人の方でもカブトムシやクワガタが好きな方は多いです。
カブトムシは採集する難易度もそれほど高くないし、夏になるとホームセンターや昆虫ショップなどで比較的安価で販売されているので飼育する方も非常に多いのではないでしょうか?
しかし、そんなカブトムシですが、オオクワガタやヒラタクワガタに比べると短命で越冬することはないです。
オオクワガタなどの場合、飼育環境にもよりますが3〜4年も生きます。それに対しカブトムシは成虫になって2〜3ヶ月程度しか生きることができません。淋しいですよね・・・。
つまり、カブトムシは6月中頃から7月にかけて羽化するので、だいたい9月~10月上旬頃には、ほとんどの個体が死んでしまいます。
しかし、カブトムシの正しい飼育方法を知ることで長生きさせることができます。場合によっては11月頃まで生きる個体もいます。
この記事では、カブトムシ飼育の初心者や子供さんでも、カブトムシの飼育方法が理解できるように、カブトムシの飼育方法や、注意点、また必要なモノを分かりやすく解説していますので、「カブトムシを飼育したい!」という方は、ぜひ最後までお読みいただければと思います。
なお、この記事では、カブトムシを長生きさせることに重点をおくため、多頭飼育ではなく個別飼育での飼育方法を解説いたします。
虫さん、こんにちはワンポイント!個別飼育と多頭飼育とは? 個別飼育と多頭飼育という言葉がでましたので、簡単にご説明しておきますね! |
カブトムシの飼育方法を動画で学びたい方は私が運営しているYou tubeチャンネルに、カブトムシの飼育方法を分かりやすく解説した動画をアップしていますので、以下の動画をご視聴ください↓
カブトムシを飼育するならここに注意が必要!カブトムシ飼育で注意すべきことを5つを詳しく解説!
カブトムシを飼育する場合、まずは知っておきたい注意点がいくつかあります。
カブトムシを長生きさせるためには、まずカブトムシのことをよく知っておくことが重要です。ここではカブトムシ飼育における注意点を5つ、分かりやすく解説します。
ここで解説する、カブトムシ飼育の注意点は、その後にご説明するカブトムシ飼育に必要なモノにもつながってきますので、しっかりと読んでいただければと思います。
カブトムシを長生きさせるなら多頭飼育はNG!個別飼育がおすすめ
カブトムシは、エサ場を取り合います。エサ場を取り合って負けてしまったカブトムシは、エサ場を追われてエサを食べることが出来ずに、最悪の場合、死んでしまいます。
そうならないためにも、カブトムシを飼育する場合は個別での飼育をおすすめします。
産卵セットを組んで、一時的にオスとメスを同居させる場合は別ですが、それ以外で複数のカブトムシを一緒に飼育するのはなるべく避けましょう。
夏の昆虫カブトムシ 実は暑さには強くない!飼育温度に注意が必要 理想は22℃~26℃
カブトムシは夏本番に登場する昆虫なので、皆さん誤解していることが多いのですが、実はカブトムシは決して暑さに強くはありません。30℃を超える環境で飼育すると、確実に寿命を縮めてしまします。
30℃を超える環境で、飼育できないわけではないのですが、長生きはしないということです!
理想的なのは、エアコンを使って温度管理できる部屋で飼育温度を22℃~26℃くらいに保ってあげるといいでしょう。
どうしても無理な場合は、直射日光が当たらない家の中でも比較的、温度の低い場所で飼育してあげるといいでしょう。例えば玄関などの靴箱の下など、直射日光の当たらない場所などがよいです。
家庭の事情で家の中での飼育が難しく、家の外で飼育する場合は、直射日光が当たらない一日中日かげの、風通しの良い温度の低い場所で飼育してあげましょう。
カブトムシは乾燥に弱い!マットに加水してケース内の湿度を保ってあげよう!
カブトムシは乾燥に弱い昆虫です。
我々、人間も水分補給しないと生きていけないのと同じでカブトムシも水分を補給して体を潤す必要があります。
人間が水分補給する場合、口から水などの飲み物を飲めば水分を補給することができますが、カブトムシの場合はそうではありません!
カブトムシの口は小顎が変化してできたブラシ状のオレンジ色の部分で、このブラシ状の部分を使って樹液などをなめますが、このブラシ状の部分では水分補給は出来ません。
そのため、カブトムシは呼吸しながら空気中の水分を吸収します。
ちなみにカブトムシは、腹部にある気門という場所で呼吸をします。
カブトムシは腹部に9対18個ある気門で呼吸をするのですが、呼吸する際に空気中の水分を取り込み、体を潤します。
そのため、飼育ケース内が乾燥していると、カブトムシは空気中から水分を取り込むことが出来ず、カブトムシの体内が乾燥してしまい、最悪の場合、死んでしまいます。
カブトムシを乾燥から守るためには、霧吹きを使って、定期的にマットへ加水する必要があります。
飼育ケース内の湿度を保つのに優れたコバエシャッターがおすすめ
霧吹きで定期的に、マットへ加水することは、カブトムシを長生きさせるうえで重要です。
しかし、中には定期的に加水することが難しい方も、いらっしゃると思います。そんな方におすすめなのがコバエシャッターという、保湿効果に優れた飼育ケースです。
コバエシャッターは、コバエの侵入を防ぐだけでなく、開口部が小さく、フィルターがついているため保湿効果に優れています。
カブトムシだけでなく、クワガタの飼育などに非常におすすめの飼育ケースです。
カブトムシは起き上がるのが苦手!転倒しても起き上がれるように転倒防止用の木を設置してあげよう
実はカブトムシ、誤って転倒してしまった場合、起き上がるのが苦手です。
場合によっては、起き上がろうとし、もがき苦しんで体力を使い果たして死んでしまう場合もあります。ウソのような話ですが本当です。
そのため、飼育ケース内にはカブトムシが誤って転倒してもつかまって起き上がれる障害物を設置してあげる必要があります。
上記画像のように飼育ケース内には、一定の間隔で転倒防止用の木を設置してあげましょう。
カブトムシは怪力!フタを押し上げて脱走する 飼育ケースから脱走しないように注意しよう!
カブトムシは飼育ケースからよく脱走します。
飼育ケースによっては、開口部のロックが弱いモノもあり、カブトムシはケース内から開口部を無理やり押し上げて脱走することもあります。
脱走して、部屋の片隅で死んでしまうなんてことも、実際にあります。
カブトムシを飼育する以上、天命を全うするまでしっかり飼育してあげるのも飼い主の役目です。
カブトムシが脱走して死んでしまうなんてことがないようにしっかりと対策しておきましょう。
カブトムシが飼育ケースから脱走しないための対策① 大きめの飼育ケースを使う
対策としては、少し大きめのケースを使用してマット上面から、飼育ケースのフタまでの高さを確保するといいでしょう。
飼育ケースが小さいと、カブトムシは転倒防止木やゼリー皿の上に登り、飼育ケースのフタに手を伸ばし登っていきます。
最悪、ケースのフタや開口部を押し上げ脱走してしまいますので注意が必要です。
カブトムシが飼育ケースから脱走しないための対策② ロックがしっかりした飼育ケースを使う
カブトムシ飼育の中でも様々なシーンがあります。
たとえば、産卵セットを組む場合は、飼育ケースの大きさにかかわらずマットを深くセットするため、マットの上面から飼育ケースのフタまでの高さが確保できません。
そういった、場合はロック機能がしっかりしている飼育ケースがおすすめです。
私の経験上、100円均一のモノはロックが甘く脱走される危険性が少なからずあります。おすすめは、クリアスライダーやコバエシャッターなどのしっかりした飼育ケースを使うとよいでしょう。
カブトムシ飼育に必要なモノ カブトムシを長生きさせるために最低限、揃えておきたいものはコレ!
それでは、カブトムシ飼育の注意点を解説いたしましたので、その注意点を踏まえてカブトムシ飼育に最低限必要なモノをご説明いたします。
カブトムシ飼育には、以下のモノが必要です。
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ひとつひとつ解説していきましょう。
カブトムシ飼育に必要なモノその① 飼育ケース
当たり前ですが、カブトムシを入れて飼育するための飼育ケースが必要です。飼育ケースの大きさは中ケースをおすすめします。
「えっ、大きくない!?」と思った方もいらっしゃると思います。
カブトムシ飼育でケースを大きめにする理由は、以下の2点です。
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カブトムシの脱走防止については、先程、カブトムシ飼育の注意点でご説明しておりますので、割愛させていただきます。
カブトムシはゼリーの食べこぼしや、おしっこでマットを汚します。そのため、マットの量が少ないとマットが汚れを吸収しきれずに、カブトムシの飼育環境がすぐに悪化してしまうのです。
カブトムシはクワガタに比べて、非常にゼリーをよく食べます。
たくさん食べる分、おしっこの量も多いです。カブトムシのおしっこはマットに吸収されるのですが、飼育ケースが小さいとマットの量も少なく、カブトムシのおしっこですぐに汚れてしまいます。
さらに、カブトムシはゼリーをよく食べるので、食べこぼしも多いです。おしっこ同様に食べこぼしたゼリーは、マットに吸収されますが、マットの量が少ないとあっという間に汚れて、カブトムシの飼育環境が悪化します。
カブトムシのおしっこやゼリーの食べこぼしで汚れてしまったマットは、早めに交換してあげないとカブトムシに悪影響を与えてしまいます。
飼育ケースが大きいとそれだけマットも多く敷くことができるので、カブトムシのおしっこやゼリーの食べこぼしを多く吸収することが出来ます。そういった観点から、たとえカブトムシ1匹の飼育でも、飼育ケースは中サイズのモノを用意しましょう。
カブトムシ飼育におすすめの飼育ケースはクリアスライダーとコバエシャッター
ケースの種類につきましては、一般的に、ホームセンターやペットショップなどで販売されているもので大丈夫なのですが、理想的なのはコバエシャッターという、通気性を確保しつつ、コバエがケース内に侵入できないような対策が施されているケースです。
もし、準備できない場合は、普通に販売されている飼育ケースに、100円均一ショップなどで販売されているコバエよけシートをセットして使ってもいいでしょう。
カブトムシ飼育に必要なモノその② 昆虫ゼリー
当たり前ですが、カブトムシのエサとなる昆虫ゼリーが必要です。
「どんなゼリーを使えばいいの?」と思った方もいらっしゃると思うので、おすすめのゼリーを紹介します。
私が愛用しているKBファームのプロゼリーというゼリーが非常におすすめです。プロゼリーは、保存料無添加でカブトムシやクワガタの長生きを目的として作られた栄養満点の昆虫ゼリーです。
オオクワガタのブリードをしている方や、カブトムシやクワガタを趣味で飼育している方まで幅広く愛用している大人気のゼリーです。
もちろん、その他のホームセンターやペットショップで販売されている昆虫ゼリーを使ってもよいですが、「少しでもカブトムシを長生きさせたい!」と考えるなら、プロゼリーのような高たんぱくで栄養価の高いゼリーを選びましょう。
カブトムシにもゼリーの好みがある!プロゼリーと100円均一のゼリーを両方セットしたら驚きの結果に!
少し余談ですが、私の経験談で、興味深いことがあるのでお話します。
カブトムシはクワガタに比べゼリーを食べる量が非常に多いです。そのため、私はカブトムシの飼育ケースには、ゼリーを2つセットしています。
その際に、KBファームのプロゼリーと、100円均一のゼリーを各1つずつ置いてみたところ、プロゼリーを完食しているにも関わらず、100円均一のゼリーは、全く食べていないということがありました。
たまたまかと思ったのですが、検証を兼ねて、継続してプロゼリーと100円均一のゼリーを各1つずつセットしてみたところ、100円均一のゼリーは食い付きが悪かったのですが、プロゼリーは毎回、完食してくれていました。
このように、カブトムシもやはり栄養価の高いゼリーを好むので、出来ればゼリーは栄養価の高いものを選んであげると、より長生きしてくれる可能性が高まります。
カブトムシ飼育に必要なモノ③ 飼育マット
カブトムシ飼育には、マットと呼ばれている土が必要です。ウッドチップや水苔を使っている方もいらっしゃるのですが、この記事では、マット(土)に絞ってお話をさせていただきます。
カブトムシを飼育するうえでの、マットの役割は以下の通りです。
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このように、カブトムシ飼育においてマットは非常に重要な役割を担っています。
カブトムシ飼育に使うマットには広葉樹マット・針葉樹マットがある
カブトムシを飼育するためのマットには広葉樹マットと針葉樹マットがあり、さらに、発酵しているものか未発酵のものなど、イロイロあります。
それぞれ一長一短あります。ただ、鑑賞目的のみでカブトムシを飼育する場合は、どのマットでもよいです。
カブトムシ飼育の初心者の方は、「広葉樹マットと針葉樹マットはどちらを選べばいいの?」と迷ってしまうこともあると思うので、それぞれの長所・短所について解説します。
広葉樹マット 成虫飼育から幼虫飼育まで幅広く使える
まずは、広葉樹マットについてですが、広葉樹マットは、クヌギやコナラなどの木を粉砕したり、葉っぱを腐らせたりしてつくられています。
もともと、カブトムシはクヌギやコナラなどの広葉樹の雑木林に生息していることから、なるべく自然の生息環境に近づけてあげるという点で、広葉樹マットを使う方もいらっしゃいます。
広葉樹マットですが、大きく分けると発酵させているものと未発酵のものに分類されます。(厳密には、発酵したマットは発酵の進み具合によって一次発酵マット・二次発酵マット・完熟マットに分類されます。)
ホームセンターやペットショップで販売されているものは、ほとんどが発酵させたものなのでですが、発酵させた広葉樹マットの場合、カブトムシの成虫管理から幼虫の管理まで使うことができます。
ただ、広葉樹マットは、コバエやダニが発生しやすいという問題点があり、室内でカブトムシを飼育する場合、衛生的ではないのでコバエシャッターなどの、コバエ対策が施された飼育ケースを使うとよいでしょう。
コバエやダニが嫌う針葉樹マット 鑑賞目的の飼育+ケース内を衛生的に保つのならコレ
広葉樹マットは、コバエやダニが発生しやすいのに対して、針葉樹マットには防虫効果があり、コバエやダニが発生しにくいです。
ちなみに、コバエにはマットに寄ってくる種類と、エサによってくる種類がいますので、針葉樹マットを使ってもコバエが全く発生しないというわけではありません。
完全にコバエをケース内に入れないのであれば、コバエシャッターなどの、コバエ対策が施された飼育ケースを使うと良いでしょう。
さらに市販されている針葉樹マットのほとんどは、明るい肌色をしているので、黒いカブトムシと対照的で鑑賞しやすいという点でもおすすめです。
さらに、針葉樹マットの中には成虫についたダニをおとす効果があるものもありますので、そういう点では広葉樹マットより優れていると言えるでしょう。
もし、あなたがカブトムシの成虫を、ワンシーズン限りの鑑賞目的で飼育するなら針葉樹マットがおすすめです。
カブトムシの幼虫飼育に針葉樹マットは絶対にNG!
鑑賞目的でのカブトムシ飼育に針葉樹マットが、おすすめと前述しましたが、針葉樹マットはカブトムシの幼虫飼育には使用しないでください。
カブトムシの幼虫は、主としてクヌギやコナラなどの広葉樹の落ち葉が分解されてできた腐葉土をエサに成長していきます。
針葉樹マットは、食べないので幼虫を死なせてしまいますので、カブトムシの幼虫飼育でのマット選びには必ずカブトムシの幼虫飼育用のマット(広葉樹の腐葉土)を選びましょう。
カブトムシ飼育におすすめのマットを飼育目的ごとに解説
広葉樹マットと針葉樹マットの特徴と注意点についてご説明してきましたが、この記事を読んでくださっている方は、「結局、どんなマットを使えばいいの?」と感じているはずなので、飼育目的ごとのおすすめマットをご紹介いたします。
ワンシーズン限りの鑑賞目的でのカブトムシ飼育の場合は針葉樹マットがおすすめ!
先程、針葉樹マットの説明の際にも触れましたが、カブトムシをワンシーズン限りの鑑賞目的で飼育する場合は、針葉樹マットがおすすめです。
私が、カブトムシを飼育する際に使用しているのは、株式会社マルカンの「ダニも落とせる消臭マット」というマットを使用しています。
このマットなら、ホームセンターやペットショップなどでもすぐ手に入りますし、比較的安価なのでおすすめです。
カブトムシを繁殖目的で飼育する場合のマット選びについて
カブトムシをワンシーズン限りの鑑賞目的で飼育する場合は、針葉樹マットをおすすめしましたが、カブトムシを繁殖目的で飼育する場合、使用するマットは異なります。
次に、カブトムシを繫殖目的で飼育する場合、使用するマットを解説いたします。
カブトムシをオス・メス同居させてペアリングするときに使用するマット
カブトムシを繁殖目的で飼育する場合、まずオスとメスをペアリングする必要があります。ちなみにペアリングとはオスとメスを交尾させるということです。
カブトムシをペアリングする場合、カブトムシのオスとメスを一時的に同じ飼育ケースで飼育するのですが、その場合は、広葉樹マット・針葉樹マットどちらでもいいです。
先程、ワンシーズン限りの鑑賞目的での飼育の場合に針葉樹マットをおすすめしましたが、そこにオスとメスを同居させるので問題ないです。
ペアリング後の産卵セットには広葉樹の発酵マット
カブトムシのペアリング後、メスは産卵をするのですが、カブトムシの産卵に針葉樹マットは使えません。
メスが好んで産卵してくれる環境を作ってあげる必要があります。
カブトムシの産卵には、広葉樹100%の発酵マットを使用してください。わからない場合は、ホームセンターやペットショップなどに行って、「カブトムシの産卵用マット」と記載があるものを選ぶといいでしょう。
私のおすすめは、フォーテックの「カブト一番JB」です。
カブト一番JBは、広葉樹100%・栄養満点で、カブトムシの産卵からその後の幼虫育成に超おすすめのマットです。マット選びで困ったら、カブト一番JBを選べば間違いないです。
カブトムシ飼育に必要なモノ④ 転倒防止用の木
カブトムシ飼育で必要なモノの4つ目は、「転倒防止用の木」です。
カブトムシ飼育の注意点でもご説明しましたが、カブトムシは転倒した場合、起き上がるのが苦手です。
自然界にはイロイロな障害物があり、仮に転倒したとしても、何かにつかまり、容易に起き上がることができるのですが、飼育ケースの中はそうもいきません。
そのため、カブトムシが誤って転倒してしまったときのために、 つかまって起き上がれるための障害物を設置してあげる必要があります。
割りばしなどを代用する方もいらっしゃいますが、割りばしなどの場合、高さがないのでカブトムシがつかまりにくいという点から、あまりおすすめではないです。
おすすめは、ある程度、高さのある木を置いてあげるといいでしょう。100円均一ショップなどでも販売されているモノで十分です。
カブトムシの飼育環境を飼育目的に合わせて作る!
それでは、カブトムシ飼育の注意点と、必要なモノについての説明が終わりましたので、実際にカブトムシを飼育する飼育環境を作っていきましょう。
カブトムシの飼育目的は人それぞれだと思いますので、ワンシーズン限りの鑑賞目的と繁殖目的の2パターンの飼育環境の作り方を解説していきますので、ご自身の飼育目的に合わせて読んでいただければと思います。
カブトムシの飼育環境 ワンシーズン限りの鑑賞目的の飼育編
それでは、カブトムシ飼育の注意点と、飼育に必要なモノを解説しましたので、カブトムシの飼育環境の作り方を説明していきます。
飼育ケースにマットを敷く
まずは、飼育ケースにマットを敷きましょう。
記事前半にカブトムシ飼育の注意点でお話ししましたが、マットには保湿のための役割とカブトムシのおしっこやゼリーの食べこぼしなどを吸収する役割があるので、少なくとも4cmほどの高さが必要です。
マットに霧吹きで加水する
飼育ケースにマットを敷いたら、マットに霧吹きで加水しましょう。
あまり、多すぎるとべちょべちょになってしまうので、適度に加水してください。万が一、加水しすぎてマットがべちょべちょになってしまった場合は、マットを追加して水分を調整しましょう。
昆虫ゼリーをセットする
マットに加水したら、昆虫ゼリーをセットしましょう。
カブトムシのオスは頭角と呼ばれる大きな角があるので、カップゼリーの上半分くらいしか食べることが出来ません。その関係で、私の場合は、大きなエサ皿を使用したり、木片の上にゼリーをセットしたり、カブトムシが食べやすいように工夫してゼリーを与えています。
オスに対してメスは、頭角がないのでカップゼリーの底まで、上手に食べてくれます。ただ、カブトムシはゼリーを食べる際に、ゼリーをかなり散らかします。
カブトムシがゼリーを散らかさないために、ゼリーのフタを開けずに十字に切り込みを入れる方法がおすすめです。「十字に切り込みを入れただけでゼリーを食べることが出来るの?」と思う方もいらっしゃると思いますが、カブトムシのメスは顔をゼリーカップにつっこみ上手にゼリーを食べてくれます。
転倒防止木をバランスよく設置して完成
ゼリーをセットしたら、あとはカブトムシが誤って転倒してしまっても起き上がれるように、バランスよく転倒防止木をセットしてあげましょう。
転倒防止木をセット出来たら、カブトムシの飼育環境は完成ですので、カブトムシを入れてあげましょう!
カブトムシの飼育環境を作る カブトムシの繁殖目的の飼育編
それでは、カブトムシを繁殖させる目的で飼育する場合の、飼育環境作りについて説明していきます。
ここでは、ペアリングが完了しているメスの飼育環境について説飯します。なお、カブトムシをペアリングさせる場合の飼育環境は、前述した鑑賞目的での飼育環境と同じでよいです。
ちなみに、使用するマットは前述した通りカブトムシの産卵用マットを使用してください。
マットを固めながら飼育ケースの高さの7~8割までマットを敷いていく
メスを産卵させるには、普通にマットを敷いただけでは不十分です。
まずは、マットに加水しましょう。加水する量は使用するマットにもよりますが、マットをグッと握ってもすぐに崩れない硬さが目安です。
加水が終わったら、飼育ケースの半分くらいの高さまでマットを入れましょう。マットを入れ終わったら手をグーにしてマットをグッと押し固めてください。マットを押し固めたら、さらにマットを飼育ケースの上限付近まで入れて、先程同様にマットを押し固めてください。
押し固めたマットが、飼育ケースの高さの6~7割くらいの高さまできたら、そのうえにマットを1~2cmほど敷いてください。ここではマットを押し固めなくてよいです。
カブトムシを産卵させる場合、なぜマットを深く敷き押し固めるのか?
カブトムシを産卵させる場合、なぜ、マットを押し固めるのか不思議に思った方もいらっしゃると思いますので、マットを押し固める理由について簡単に説明させていただきます。
カブトムシは押し固まった土に卵を産みます。そのため、最初からマットを押し固めてあげるのです。また、マットを深く敷く理由は、カブトムシが産卵のためマットに潜った場合、マットの量が少ないと、せっかく押し固めたマットがフカフカに柔らかくなってしまい、カブトムシが産卵しにくくなってしまいます。
このような理由から、カブトムシを産卵させる場合、マットを深く敷き押し固めるのです。
ゼリーと転倒防止木をバランスよくセットして完成
マットを敷き終わったら、ゼリーと転倒防止木をバランスよく配置して完成です。
ちなみに、カブトムシのメスは産卵でかなりの体力を消耗するので、使用するゼリーは高たんぱくで栄養価の高いモノを選びましょう。おすすめは、前述したKBファームのプロゼリーです。
まとめ
ここまで、カブトムシの飼育方法について説明してきましたが、いかがだったでしょうか?
記事冒頭でも話しましたが、カブトムシの多くは9月~10月前半には死んでしまいます。
しかし、飼育温度に注意して、ゼリーの管理とマットへの加水を定期的に行うことで、11月ごろまで長生きさせることも十分可能です。
カブトムシを家族として向かい入れたのなら、少しでも長く生きさせてあげたいと思う方も多いと思います。この記事が、少しでもそういった方の役に立てればと思っております。