カブトムシの3令幼虫の画像

この記事では、カブトムシの幼虫飼育の方法を飼育する幼虫の数に合わせて具体的に解説するとともに、なるべくコストを掛けずに飼育する方法や必要なアイテムまでも解説しますので、最後までお読みいただけると嬉しいです!

ちなみにカブトムシの成虫飼育の方法は別記事「【超初心者向け】カブトムシの飼育方法 必要なモノや飼育するうえでの注意点を分かりやすく解説!長生きさせるコツはコレだ!」で詳しく解説しているので合わせてお読みいただくと理解が深まります。

子どもたちに大人気のカブトムシ!

夏になれば、ホームセンターやペットショップなどで販売されているので、購入して飼育する方も多いのではないでしょうか?

しかし、カブトムシは成虫になってから、約3か月ほどしか生きられないため、10月までにはほとんどの個体が死んでしまいます。

せっかく、家族の一員としてカブトムシを迎い入れたのなら、「少しでも長く、カブトムシを飼育していたい!」「少しでも長生きさせたい!」と思う方も多いはず!

そこでおすすめなのが、カブトムシを幼虫から飼育して成虫まで育てることです。

今年の夏に、生まれたカブトムシの卵は約一年かけて来年の夏に成虫になります。成虫飼育だと3ヶ月ほどでお別れしなければならないのに対し、幼虫から飼育することで約1年、場合によっては1年以上、ともに過ごすことができます。

また、自分で幼虫から育てたカブトムシはホームセンターやペットショップで購入した個体よりも愛着がひときわ大きく、本当におすすめです!

カブトムシは卵から孵化後、脱皮を繰り返して大きく成長していく

それでは、カブトムシの幼虫の飼育方法を解説する前に、カブトムシの幼虫の成長と成長段階における呼び方を簡単にご説明します。

すでに、ご存じの方は読み飛ばしてくださいね。

カブトムシの幼虫は2回の脱皮をして大きく成長し蛹へと羽化し、そして成虫へと羽化していきます。

卵から孵化したばかりの幼虫を、初令幼虫または1令幼虫と呼びます。さらに初令幼虫は脱皮をして2令幼虫になり、2令幼虫は脱皮をして3令幼虫(終令幼虫)になります。

カブトムシの成長のステップは卵⇒初令幼虫(1令幼虫)⇒2令幼虫⇒3令幼虫⇒蛹⇒成虫のような段階を経て成虫へと成長していきます。以下の図を見ていただけると分かりやすいかと思います。

カブトムシの成長のステップ 卵から初令幼虫、2令幼虫、3令幼虫、蛹、成虫へと成長していく姿の図解

このあと、カブトムシの幼虫飼育の方法を解説する際に、幼虫の成長段階ごとの呼び方を覚えておくと理解がしやすいです。

カブトムシの幼虫 初令幼虫・2令幼虫・3令幼虫の見分け方 頭幅によって判別する

カブトムシの幼虫が、2回の脱皮を繰り返し成長していき、蛹になり、成虫へと羽化することは、お分かりいただけたと思いますが、幼虫の各成長段階の見分け方がわからない!という方のために、幼虫の見分け方をご説明しておきます。

初令幼虫・2令幼虫・3令幼虫の見分け方は、頭幅を確認してください。頭幅とは幼虫の黒い頭の部分の横幅のことをいいます。

以下を基準に判別してください。

もちろん、個体差はありますので、あくまで目安です。

頭幅:約2mm=1令幼虫(初令幼虫)
頭幅:約5mm=2令幼虫
頭幅:約8mm=3令幼虫(終令幼虫)

カブトムシの幼虫を飼育する数で飼育方法を選ぶ

それでは、イロイロと前置きが長くなってしまいましたが、カブトムシの幼虫の飼育方法を飼育数に合わせて分かりやすく解説していきます。

今回の記事では1〜10匹⇒個別飼育、11匹以上⇒多頭飼育として、解説しておりますが、カブトムシの幼虫を飼育する場合、多頭飼育しているとマットの劣化や幼虫の病気などが原因で幼虫が全滅してしまうリスクがあります。

そういった観点から可能ならば個別飼育するほうがいいということは前提として知っておいてください。

カブトムシの幼虫を個別飼育するならペットボトルを使うのがおすすめ!

空のペットボトルを使ってカブトムシの幼虫を飼育する方法

カブトムシは蛹室を縦につくる習性があるので、縦長のペットボトルを使って飼育することができます。

ちなみに蛹室とは、カブトムシが成虫になる前に蛹の期間過ごす部屋のことでカブトムシ自身がマットを固めて作ります。

カブトムシの幼虫を1匹〜10匹程度、飼育するなら、ペットボトルを使って個別飼育する方法がおすすめです。

初令幼虫の間は、中サイズの飼育ケースで一括飼育で問題ないのですが、3令幼虫くらいからペットボトルを使って個別飼育するのがおすすめです。

その方法を画像を使って分かりやすく、さらに具体的にご説明します。

なお、カブトムシの幼虫をペットボトル飼育する方法を動画でも、まとめていますので動画でご覧になりたい方は、以下の動画をご視聴くださいね↓

100円均一ショップDAISOのボトルを使ったカブトムシの幼虫飼育の方法についても動画にまとめていますので、よかったら、この動画も参考にしてください↓

ペットボトルを使ってカブトムシの幼虫を個別飼育する具体的な方法について解説

まずは、1リットルサイズのペットボトルを飼育する幼虫の数だけ用意してください。1リットルより大きいモノなら特に問題はないです。

カブトムシの幼虫を、成虫まで育てるには800ml以上のマットが必要なので、500mlくらいのサイズのペットボトルはサイズ的に少し厳しいです。

まずはペットボトルの上部に千枚通しなどを使って空気穴を開けましょう。10〜20箇所開ければ十分です。

千枚通しを使って、ペットボトルに穴を開けている画像

次にペットボトルの上部、空気穴を開けた場所の下あたりをカットしてください。

まずは、カッターで切り込みを入れて、切り込みを入れた個所からハサミでカットすると安全にカットできます。(画像参照↓)

カッターを使って、ペットボトルに切り込みを入れている画像
ペットボトルをハサミでカットしている画像

ペットボトルをカット出来たら、ペットボトル(カットした下のモノ)の高さ8〜9割までマットを入れましょう。(画像参照↓)

ペットボトルの8分目くらいまで、カブトムシの幼虫飼育用のマットを入れている画像

このときに、新しいマットだけ入れるのではなく、これまで(初令幼虫のとき)使っていたマットを上に入れてあげると幼虫が新しいマットになじみやすいです。

マットを入れたら、幼虫をマットの上に置いてあげましょう。しばらくすると潜っていきます。

マットを入れたペットボトルにカブトムシの幼虫を入れた画像

幼虫が潜ったら、ペットボトルの上の部分を下の部分と重なるように被せて、テープで固定して下さい。

これで、完成です。後は直射日光が当たらない場所で管理してください。

カブトムシの幼虫 ペットボトル飼育する場合の注意点

カブトムシの幼虫をペットボトル飼育する場合、基本的には放置でいいのですが、

注意点が3つありますのでご説明しておきます。

飼育温度には気をつける!直射日光の当たらない場所で管理する

先程も少し触れましたが、ペットボトルでカブトムシの幼虫を飼育する場合、飼育温度にはくれぐれも注意してください。

10月でも、稀に日中の温度が30℃近くにまで上昇することがあります。

ペットボトルという、狭い空間の内部温度は上昇しやすく、最悪、カブトムシの幼虫を死なせてしまう危険性がありますので、飼育温度にはくれぐれも注意しましょう。

マットにカブトムシの幼虫のフンが目立つようならマット交換をする

ペットボトル内のマット上部に、カブトムシのフンが目立つようになってきたら、マットを交換してあげましょう。

幼虫によって、食べる量も変わってくるので、定期的にマットの状態を確認してあげましょう。

マット交換をする場合は、すべてのマットを交換するのではなく、これまで使ってきたマットの一部を新しいマットに足して使用すると、幼虫がマットになじみやすいです。

マットの乾燥に注意!乾燥しているようなら加水する!

カブトムシの成虫飼育でも同じですが、マットの乾燥には注意が必要です。

マットを確認して、乾燥しているようならペットボトルのフタを開けて、霧吹きで加水しましょう。

加水は適度にして、マットがべちょべちょにならないようにしてください。

カブトムシの幼虫をペットボトル飼育 室内で飼育する場合の裏技を解説

カブトムシの幼虫飼育用のマットは広葉樹の発酵マットです。

そのため、カブトムシの幼虫を飼育しているとマットからコバエが湧いてくることが多々あります。屋外でカブトムシの幼虫を飼育している方は特に問題ないかもしれませんが、室内で飼育している方にとっては大問題です!

そこで、コバエ対策できるとともに、ペットボトル内の保湿という観点から見ても優れたアイテムをご紹介します。

100円均一ショップDAISOの「広がる水切りフィルター 不織布タイプ」でコバエ対策+ペットボトル内の保湿
カブトムシの幼虫をペットボトル飼育する際にコバエ対策+ペットボトル内の保湿アイテムとして使える100円均一ショップDAISOの広がる水切りフィルターの画像

コバエ対策+ペットボトル内の保湿アイテムとしてご紹介するのは、100円均一ショップDAISOさんで販売されている「広がる水切りフィルター 不織布タイプ」です。

このフィルターは55枚入ってたったの110円(税込み)で購入できます。

どのように使用するかというと、ペットボトルをカットした部分に被せるだけです!簡単でしょ!

ペットボトルをカットした部分にDAISOさんで販売されている「広がる水切りフィルター 不織布タイプ」を被せている画像
ペットボトルをカットした上の部分を、フィルターを被せた下の部分に被せた画像

これで完成です!ペットボトル内で発生したコバエも外に出ることが出来なくなるとともに、ペットボトル内の保湿効果も高まるので、一石二鳥です!

カブトムシの幼虫を10匹以上飼育するなら100円均一ダイソーの収納ボックスがおすすめ!

カブトムシの幼虫飼育に使える100円均一ショップ、DAISOの収納ボックス

カブトムシの幼虫を10〜20匹ほど、飼育する場合、おすすめなのが100円均一ショップ、ダイソーで販売されている収納ボックス(20リットル)です。

この収納ボックスは価格が440円(税込)と安価で、容量も20リットルとそこそこ大きいのでコスパ最強です。

それでは、100円均一ダイソーの収納ボックスを使ったカブトムシの幼虫飼育方法をご説明していきます。

以下の動画でも、同じ内容をご説明しておりますので、動画のほうがいい方はご視聴ください。

カブトムシの幼虫が酸欠にならないように収納ボックスに空気穴をあける

カブトムシの幼虫が酸欠にならないように収納ボックスのフタに空気穴を開けていきましょう。

電動ドリルをお持ちの方は、電動ドリルを使って直径5mmほどの穴を10〜20個ほど開けてください。穴の経が大きいと収納ボックスが割れやすいので注意してください。

100円均一ショップ、DAISOの収納ボックスのフタにドリルで穴を開けている画像

電動ドリルがない方は、少し時間がかかりますがキリを使って穴を開けてください。

収納ボックスにマットを入れる

収納ボックスに空気穴を開けたら、カブトムシの幼虫飼育用のマットを収納ボックスの8分目くらいまでマットを入れましょう。

100円均一ショップ、DAISOの収納ボックスにカブトムシの幼虫飼育用のマットを入れている画像

初令幼虫のときに使っていたマットがあるようなら、そのマットを上に敷いてください。

収納ボックスの8分目までマットを入れたら、幼虫をマットの上に優しくのせてあげましょう。しばらくすると潜っていきます。

マットの上に置かれたカブトムシの幼虫の画像

カブトムシの幼虫飼育 収納ボックスを使う場合の注意点

収納ボックスを使ってカブトムシの幼虫を飼育する場合の注意点が、4つがありますのでご説明しておきます。

ペットボトル飼育のときと、重複する項目もありますので、ご理解ください。

飼育温度に注意する 直射日光が当たらない場所で飼育する

ペットボトル飼育の場合と同様に、直射日光の当たる場所での飼育は、収納ボックス内の温度が上がりやすく幼虫を死なせてしまう危険性があります。

直射日光の当たらない場所で飼育しましょう。玄関など室内で飼育できる方は室内で飼育してもよいでしょう。

室内で飼育する場合、マットからコバエがわいてくることがあるので、収納ボックスのフタとボックスの間に園芸用の不織布を挟むとコバエがボックス内から、外に出られなくなりますので、対策としてはおすすめです。

飼育数に注意する 多すぎると頻繁にマット交換が必要になる

今回、ご紹介した収納ボックスは容量が20リットルなので、飼育数の上限は20匹までにしましょう。容量が20リットルとはいえ、実際に入るマットの量は15〜18リットルほどです。

カブトムシの幼虫1匹あたりマットが800mlほど必要なので、この収納ボックスを使う場合、やはり飼育数の上限を20匹以下にしたほうがいいでしょう。

マット上部にカブトムシのフンが目立つようになってきたらマットを交換する

カブトムシの幼虫は、とにかくよくマットを食べます!食べたら当然ですがフンをするのですが、マットの上部にカブトムシのフンが目立つようになってきたら、マットを交換してあげましょう。

ペットボトル飼育のとき同様に、マットを全交換するのではなく、新しいマットの上に古いマットを敷いてあげると、カブトムシの幼虫が新しいマットに馴染みやすいです。

乾燥に注意する マットが乾燥しているようなら加水する

収納ボックスを利用してカブトムシの幼虫を飼育する場合、フタに開けた空気穴の数や投入したマットの加水状態によりマットが乾燥することがあります。

過度なマットの乾燥はカブトムシの幼虫を死なせてしまう危険性があるので、乾燥しているようならマットに加水してください。

カブトムシの幼虫飼育方法 まとめ

カブトムシの幼虫飼育の方法を個別飼育と多頭飼育に分けておすすめのアイテムを含めご説明させていただきましたが、いかがだったでしょうか?

カブトムシの幼虫は飼育の難易度も低く、手間もそれほどかからないので、ぜひ一度挑戦してみてはいかがでしょうか?

自らの手で育てたカブトムシの幼虫が、蛹へと羽化し、そして成虫へと羽化したときの喜びはひときわです。

特にカブトムシのような完全変態の昆虫は、幼虫から蛹を挟んで成虫へと、全く違う姿へと羽化していくので飼育していて楽しいですよ!

最後までお読みいただきありがとうございました。