赤い目のセミが木にとまっているイラスト

夏の風物詩といえば、セミの鳴き声を思い浮かべる人も多いでしょう。

セミは日本に約30種類ほど生息しており、その中には目が赤い種類もいます。では、なぜセミの目は赤いのでしょうか?また、セミの目はどのような役割を果たしているのでしょうか?

この記事では、セミの目に関する疑問に答えていきます。

蝉の目の数と種類

セミの目は、一見すると2つだけのように見えますが、実は5つあります。

そのうち2つは複眼と呼ばれる目で、物を見るために使われます。複眼は、多数の小さな目が集まってできており、それぞれが光を受けて映像を作り出します。複眼の数はセミの種類によって異なりますが、一般的には1万個から3万個ほどあります。

セミの目の残りの3つは単眼と呼ばれる目で、光を感じるために使われます。単眼は、複眼の間にあるおでこの部分にあり、赤い丸い点のように見えます。単眼は、明るさや色の変化を感知して、セミの体の姿勢や飛行の安定性を調整するのに役立ちます。

蝉の目の色の違いと個体差

セミの目の色は、種類や個体によって異なります。

一般的には、黒色や茶色が多いですが、赤色や青色、白色などの目を持つセミもいます。目の色は、セミの体の色と同様に、生息環境や遺伝的な要因によって決まります。

セミの目の色は、個体差もあります。例えば、エゾゼミやコエゾゼミという種類のセミは、赤い目が特徴的ですが、中には黒い目や青い目をした個体もいます。

また、アブラゼミやクマゼミなどの種類のセミは、黒い目が多いですが、中には赤い目や青い目をした個体もいます。目の色は、セミの寿命や体調にも影響されることがあります⁴。

蝉の目が赤い理由 赤い目のセミの種類と特徴

日本に生息するセミの中で、赤い目が目立つのはエゾゼミとコエゾゼミです。

エゾゼミは、北海道や東北地方に多く分布しており、体長は約5cm、翅の長さは約7cmになります。エゾゼミは、黒い体にオレンジ色の斑点があり、目は赤く、頭部にはWの字の模様があります。エゾゼミは、7月から8月にかけて鳴き始め、鳴き声は「ジィー」という高い音です。

コエゾゼミは、エゾゼミに似ていますが、やや小さく、体長は約4cm、翅の長さは約6cmになります。

コエゾゼミは、北海道から九州まで広く分布しており、山地や森林に多く生息しています。コエゾゼミは、エゾゼミよりもオレンジ色の斑点が多く、目は赤く、頭部にはWの字の模様があります。

コエゾゼミは、7月から9月にかけて鳴き始め、鳴き声は「ジィー」という高い音です。

赤い目のセミの生息地と鳴き声

赤い目のセミは、日本では比較的珍しいとされていますが、実は世界には多くの種類が存在します。

特に、アメリカでは17年ゼミと呼ばれるセミが有名で、17年に一度大量に発生する現象が話題になります。17年ゼミは、赤い目と黒い体が特徴で、数兆匹ものセミが一斉に鳴き始めるという驚異的な光景を見せます。

赤い目のセミの鳴き声は、種類によって異なりますが、一般的には高い音で長く鳴きます。

セミの鳴き声は、雄がメスに求愛するために発するもので、鳴き声の種類や強さは、メスの好みや競争相手の状況によって変わります。セミの鳴き声は、人間にとってはうるさいと感じることもありますが、セミにとっては生き残るために必要なものなのです。

蝉の目の役割と機能 複眼と単眼の違いと働き

セミの目は、複眼と単眼の2種類がありますが、それぞれに違う役割と機能があります。

複眼は、物を見るための目で、多数の個眼が集まってできています。個眼は、それぞれが光を受けて映像を作り出し、それらが統合されてセミの脳に送られます。

蝉の目の視力と視野

セミの目の視力は、人間に比べると低いと言われています。セミの目は、動くものや色の変化に敏感ですが、細かいものや遠くのものは見えにくいです。セミの目は、主に捕食者やメスを探すために使われますが、そのためには高い視力は必要ありません。

セミの目の視野は、人間に比べると広いと言われています。セミの目は、頭の両側にあるため、ほぼ360度の視野を持っています。セミの目は、周囲の状況を把握するために使われますが、そのためには広い視野は有利です。

まとめ

この記事では、セミの目に関する疑問に答えてきました。セミの目は、複眼と単眼の2種類があり、それぞれに違う役割と機能があります。

セミの目の色は、種類や個体によって異なりますが、赤い目のセミは日本では珍しいとされています。セミの目は、物を見るためや光を感じるために使われますが、視力は低く、視野は広いです。

セミの目は、セミの生き残りにとって重要なものなのです。