ダンゴムシの毒性

石の下や花壇、わたしたちが生活する環境のいたるところで見かけるダンゴムシ、そのほとんどはオカダンゴムシという外来ダンゴムシです。

見た目がグロテスクで、雑食のダンゴムシは農作物に被害を与えることもあるので不快害虫として扱われ、どちらかというと嫌われ者です。(個人的にはかわいいので好きです。)

そんなダンゴムシについて、「ダンゴムシって毒があるの?」「もし噛まれたらどうなるの?」などと不安に思っている方も多いのではないでしょうか?

Yahoo知恵袋で以下のような質問を見かけました。

Yahoo知恵袋に寄せられたダンゴムシの毒の有無についての質問

どうやら、一部の方は「もしかしたらダンゴムシには毒があるのかもしれない」と心配しているようです。

この記事では、そんな、やや嫌われ者のダンゴムシの毒性や特徴などについてご説明させていただきますので、興味のある方は読んでみてください。

そもそもダンゴムシはエビやカニの仲間

そもそも、ダンゴムシはその見た目から毒性を疑われたりすることなどから嫌われていますが、実は大きくは節足動物門に分類されます。

つまり、エビやカニの仲間ということになります。

そう考えると少し可愛く見えてくるのは私だけでしょうか(笑)

ダンゴムシ 毒の有無について

結論から申し上げて、ダンゴムシに毒はありません。

国内には、オカダンゴムシ・ハマダンゴムシ・コシビロダンゴムシが生息していますが、その全ての種に、毒はありませんのでご安心ください。

荒俣宏さんの「普及版世界大博物図鑑 1 蟲類」によると、ヨーロッパでは過去にダンゴムシは毒がないため薬として利用されていたこともあるようです。

また、Wikipediaのダンゴムシに関するページには以下のような記載があります。

漢方では中: 鼠婦(そふ)と呼び、乾燥させた全虫が用いられる。利尿作用・排尿困難・尿量減少に効能があるとされる

引用元 Wikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%B3%E3%82%B4%E3%83%A0%E3%82%B7

中国では漢方薬として用いられていたこともあるようです。

見た目だけで判断してはいけませんね(笑)

人に噛み付いたり攻撃することはあるの?

ダンゴムシは捕獲されそうになっても、ただ丸くなって防御するだけで人に噛み付いたり攻撃することはありません。

またダンゴムシはヤマトアカヤスデなどのように、嫌な匂いを出すこともなく人がダメージを受けたりするような被害を及ぼす生き物ではありません。

雑食のダンゴムシは農作物に被害を及ぼすこともある反面、益虫的側面もある!

ダンゴムシは人にダメージを与えるような被害を及ぼすことはないと伝えましたが、農作物や花壇で栽培している植物などに被害を及ぼすことはあります。

雑食性のダンゴムシは腐った葉っぱや植物の新芽なども食べます。特にナスやイチゴを好むらしく栽培者にとっては天敵とも言えますね。

枯れ葉を食べてフンを土にもどす益虫的側面もある

ダンゴムシは落ち葉などを積極的に食べて、フンをすることで土にもどして有機物の分解を手助けする益虫的側面も持っています。

植物の栽培者にとっては、厄介者かもしれませんが、自然界から見れば重要な役割を担う大切な生き物なんですね。

あまり、嫌わないでくださいね(笑)