私達の身近なところでも頻繁に見かけるダンゴムシ、危険を感じたらクルッと丸まったり、ノソノソ歩いていたりと、よく見てみるとかわいいですよね!
ちなみにダンゴムシですが、私達、人間には無害で飼育の難易度も低いので小さなお子さんでも比較的簡単に飼育することができます。
我が家でも約50匹のダンゴムシたちを飼育していますが、飼育しているとかわいいですよ!
この記事では、そんなダンゴムシの飼育方法や飼育する際の注意点をまとめていますので、「ダンゴムシを飼育してみようかな?」と思っている方は、参考にしてください。
ダンゴムシの飼育方法を動画でご覧になる場合は以下の動画どうぞ!
ちなみに本記事で解説するダンゴムシの飼育方法は私たちの身近にいるオカダンゴムシの飼育を対象としており、他種のダンゴムシの飼育方法とは異なる部分もあると思いますので予めご了承ください。
実はダンゴムシ 名前に「ムシ」とあるけど昆虫ではない
ダンゴムシは名前に「ムシ」とありますが、昆虫ではなく甲殻類の仲間で、どちらかというとエビやカニの仲間という位置づけになります。
ちなみに、今回、飼育方法をご紹介するオカダンゴムシはヨーロッパ原産の外来種で、日本のダンゴムシ(在来種)には、「コシビロダンゴムシ」「ハマダンゴムシ」がいますが、コシビロダンゴムシは森の中にいて、ハマダンゴムシは海辺などにいるので、普段見ることはあまりないでしょう。
ダンゴムシの特徴について
ダンゴムシの一番の特徴といえば、「危険を感じると丸くなって固まる」という点ですね!
ダンゴムシは進化の過程で丸くなり自らの身を守るという方向で進化してきたため、このような方法で身を守るんですね。同じような外観のワラジムシは逃げ足が速い反面、ダンゴムシのように丸くなることは出来ません。
ダンゴムシが丸くなれてワラジムシが丸くなれない理由は体節の構造(長さ)に違いがあるためで、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
ダンゴムシの食べ物 ダンゴムシは雑食性で何でもモリモリ食べる!
自然界においてダンゴムシは、主に枯れ葉や虫の死骸などを食べますが、人間の飼育下においてはけっこう何でも食べます。
我が家で飼育しているダンゴムシにはきゅうりを与えていますが、ゴマやチーズなんかも食べるようです。
なお、ダンゴムシのエサはいったい何がいいのか?という疑問を解消するためにダンゴムシ100匹を使ってダンゴムシの好物を検証する動画を私のYou tubeチャンネルにアップしていますので、ぜひご視聴くださいね↓
ダンゴムシ飼育で必要なもの(準備するもの)
それでは、まずダンゴムシを飼うために必要なものをご説明します。
ダンゴムシの習性や特徴を知り、ダンゴムシにとって快適で長生きできる環境を作るためには以下のものが必要です。
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観察ケース
ダンゴムシを飼うために必要なもの、ひとつめは観察ケースです。
観察ケースが準備できない場合は、代わりになる箱や、例えば大きめのペットボトルを半分に切ったものなどでも飼育は十分可能です。
観察ケースは飼育するダンゴムシの数に合わせて決める
「観察ケースはどのくらいの大きさのものを選べばいいの?」と思う方もいらっしゃるでしょう。
観察ケースの大きさは、何匹のダンゴムシを飼育するかによって決める必要があります。
ちなみに私は約50匹のダンゴムシを飼育していますが、観察ケースの大きさは幅30cm×奥行20cm×高さ20cmほどの比較的小さなものを使っています。
それでも、余裕はありますので10匹ほどのダンゴムシを飼育する場合は、100円均一ショップなどで購入できる、かなり小さなものでも十分に飼育可能だといえます。
腐葉土(昆虫用)|自然界のものを使ってもよいがおすすめは昆虫用の腐葉土
腐葉土に関しましては、ダンゴムシを捕獲した場所の土を持ち帰ることができるなら、それがいいと思います。
ただ、自然界の土を持ち帰ると、その中に別の虫などが紛れていることもよくあることです。ムカデなどの場合によっては人に危害を加える可能性のある虫が紛れていたら危険です。
その点でも、おすすめはペットショップなどで販売されている昆虫用のマットを購入することです。
ペットショップなどで販売されている昆虫用の腐葉土などでしたら問題なく使用できます。私の場合はダンゴムシ以外の昆虫を飼育しているので、カブトムシ用の飼育マットを使用しています。
落ち葉・枯れ葉|エサにも隠れ家にもなる万能アイテム
落ち葉・枯れ葉はダンゴムシ飼育において、意外と重要です。
ダンゴムシは枯れ葉を食べるだけでなく、警戒心が非常に強く身を隠せる場所がないと餌を食べに来ません。夜行性なので夜になると活発に活動しますが、餌の上などを落ち葉・枯れ葉で隠して隠れて餌を食べられるようにしてあげると、餌をよく食べてくれます。
そういった観点からも、落ち葉・枯れ葉は出来るだけ準備しましょう。
霧吹き・水|湿った場所を好むダンゴムシは乾燥に弱い
ダンゴムシは湿った場所を好み、乾燥に非常に弱い生き物です。
そのため、家庭でダンゴムシを飼う場合は定期的に霧吹きで水分を噴霧してあげて、湿気の高い状態を作ってあげましょう。保水用に水苔などを入れておくのもいいでしょう。
エサ|雑食性のダンゴムシは何でもよく食べるけどきゅうりや煮干しなどがおすすめ
前述しましたが、ダンゴムシは自然界では、枯れ葉や虫の死骸を食べています。飼育下でも雑食性なので何でもよく食べます。
きゅうり・煮干し・ゴマ・チーズなどを好んで食べるようです。
ちなみに、我が家ではきゅうりとゴマを与えていますが、栄養の豊富な金魚のエサなどを与えている方もいるようです。
ダンゴムシの生活環境を整える
必要なものをご説明しましたので、いよいよダンゴムシの生活環境を整えていきましょう。
観察ケースに腐葉土を入れ霧吹きで水分をプラスする
まず、観察ケースに腐葉土をダンゴムシが潜れる高さ(底から3cm以上)まで入れてください。
腐葉土を入れ終わったら、霧吹きで水分をかけていき、ある程度、腐葉土が湿ってきたら、スコップなどを使って、水分をなじませて下さい。
朽ち木・樹皮・枯れ葉などをセットして警戒心の強いダンゴムシの隠れ家を作る
腐葉土に水分を十分しみこませたら、その上にダンゴムシの隠れ家となる朽ち木や樹皮・落ち葉などをセットしましょう。
上の画像のように、ダンゴムシが隠れることができる場所をたくさん作ってあげることが重要です。
朽ち木や樹皮・枯れ葉などをセットしたら、その上からもう一度、霧吹きで水分を噴霧しておきましょう。
ちなみに、枯れ葉はクヌギやコナラなどの落ち葉を使うのがおすすめで、クスノキなど殺虫成分が含まれる木の葉は使わないようにしましょう。もし心配ならペットショップで販売されているものを使うと安心ですね。
ダンゴムシのエサをセットする
ダンゴムシは警戒心が非常に強く目立つ場所にエサを置くと、なかなか食べに来ません。
夜行性なので、夜になると食べにくるようですが、これまでの飼育経験から餌を樹皮や枯れ葉で隠してあげるほうが、よく食べてくれます。
上の画像のように、エサを目立つ場所におくと、警戒心の強いダンゴムシはあまりエサを食べてくれません。
私のこれまでの経験上、上の画像のようにエサを樹皮や枯れ葉などで隠してあげることでダンゴムシはエサをよくたべてくれるようです。
これで、ダンゴムシの飼育環境が整いましたので、あとはダンゴムシを観察ケースに入れてあげて飼育をスタートしましょう。
ダンゴムシを飼育する際の注意点
ここまでダンゴムシの飼育環境を作る解説をしてきましたが、比較的、簡単できるダンゴムシ飼育にも、いくつか注意点がありますので解説しておきます。
園芸用の腐葉土は注意が必要
ダンゴムシを飼うために腐葉土を用意してくださいと解説しましたが、できれば園芸用の腐葉土は避けたほうが良いでしょう。
その理由は、園芸用の腐葉土には殺虫成分が入っているものがあるようです。
実際に、以前、私がダンゴムシを飼育しようと自宅にあった園芸用の腐葉土を使って飼育を開始したところ、3匹のダンゴムシが飼育開始直後に死んでしまいました。
おそらく、原因は園芸用の腐葉土に殺虫成分が入っていたことではないかと思われます。勉強不足でダンゴムシを死なせてしまったことを後悔しています。
もし、ダンゴムシを飼育する際に、腐葉土を使用するなら昆虫用のものを使ってください。
くれぐれも乾燥しないようにマメに霧吹きで水分を補給
何度か、触れましたがダンゴムシは乾燥に弱い生き物ですので、定期的に霧吹きで観察ケース内を湿らせてあげる必要があります。
腐葉土の表面が、じっとり湿るまで霧吹きで水分を補給してあげましょう。
野菜をエサとして与える場合はしっかりと洗いましょう
きゅうりやキャベツなどの野菜をダンゴムシに与える場合は、しっかりと洗ってから与えてください。
野菜に農薬がついている場合があるので注意が必要です。
まとめ
ダンゴムシの飼育は、前述したとおり比較的簡単にできるので、おすすめです。
しかも、長年、飼育していると、だんだんダンゴムシがかわいく感じられるようになります。
ダンゴムシが、長生きできるように注意点に気を付けてダンゴムシ飼育を楽しみましょう!